File 4. DHD Mick Model

DHDのミックファニングモデルに乗りました。今回乗ったのは、ミックも好んで使用するラウンドテールです。デザインはスタンダードに酷似していますので、基本性能はスタンダードのページをご覧ください。
実際に各部を測ってみても、スタンダードとの違いは極めて微少ですが、ノーズ、テール共に微妙にロッカーが強く、また厚みも同様にノーズとテールが薄く仕上がっているようです。またスタンダードはセンター付近からダブルになるシングル〜ダブルコンケーブですが、ミックモデルはほとんどシングルと言っても良いくらい、全体がシングルコンケーブで、テールブロックの付近のみダブルコンケーブになっています。

乗り味も基本的にはスタンダードと大きくは変わらないように感じますが、ロッカーのせいか、ボトムターンからトップに向かうときの角度はミックの方が鋭いように感じます。このあたりの動きの良さは、プルアウトのときにちょこっとテールを踏んだときに、ひょいっとノーズが上がってくることでも感じられます。
特に面白かったのは、トップターンでテールを蹴りこんだときに、テールがスライドする量が大きかったことです。DVDなどでミックのライディングを見ても、後ろ足が伸びちゃうくらいグワッとテールをスライドさせて、そこから何もなかったように次の動きにつなげていくようなライディングが見られますが、板のデザインとも関係がありそうです。乗れる人が乗ると、テールを振り回すようなライディングも楽しめると思います。

今回乗ったのがラウンドテールなので、こうしたテールのルース性は、ある程度はテール形状から来るものとも考えられますが、僕がこれまでに乗った他のラウンドテールの板に比べてもテールがルースな感じがありますので、やはりテールブロック付近に入った短いダブルコンケーブと、微妙に強めのテールキックとのコンビネーションが影響していそうです。ラウンドテールも、そもそもスムーズな回転性を板に与えてくれます。ラウンドスカッシュのようにテールブロックの出っ張りにひっかけて、ピボットを作り、そこを起点に回していくのとは違い、ターン全体がスムースでルースになるので、この影響もあるにはあると思います。おそらく、ラウンドスカッシュで乗ると、ルースながらも、ある程度はカチッとセットできるようなフィーリングになるんじゃないでしょうか?

僕はもともと全体のロッカーが強い板が好きなんですが、ミックモデルのロッカーはなかなか良い味を出していると思います。過去に乗った板ではトコロもそうでしたが、ノーズのフリップやテールのキックだけでなく、全体に緩やかなロッカーがまんべんなく付いている板は、フルレールのカービングで気持ち良く動いてくれます。また、アップスなどで前後の体重移動を交互に入れたときに、ちょっとテール側に体重を移動しただけで、ノーズがクイッと上に向いてくれる感じがあり、ライダーの入力に対するレスポンスは良好です。ただ、トコロもそうだったのですが、テイクオフなどは早い方ではありませんから、そのへんは腕を磨いてカバーするしかないと思います。
スピード性についても、特にスタンダードとの違いは、僕には感じられませんでした。あったとしても、微妙な程度だと思います。テイクオフからの初速、トップスピード共に驚くようなものは感じられませんでしたが、やはり、スタンダード同様、板が加速してくれる、という類のボードではなく、ライダーが腕で加速してあげることが絶対条件のような気がします。あくまで個人的な感想ですが、スピードを第一条件に上げる人のための板ではなく、カービングや回転性を重視する人の板だと思います。

このミックモデルに乗るまでに、何本か他のDHDに乗りました。色々と乗ってみて最近分かったことは、DHDは、体力と浮力が許すのであれば薄めの板に乗った方が調子が良いと言うことです。浮力が少なめの板で、えぐる水の量を多くした方がトップターンにしてもボトムターンにしても気持ち良い動きをしてくれます。本当はDHDに限らず、どの板もそうなのかも知れませんが、ことDHDについては特にそう感じます。DHDは、センター付近のレールがソフトで引っかかりがないので、浮力が強すぎると、フワフワ感が強くなってしまうためなのかな?と思ったりしています。それと、ちょっと少なめの浮力で、レールの接水面を増やしてやった方が、ロッカー全体を使ってカービングができる気がします。DHDは、レールを使ったカービングについては二重マルをあげたいくらいの板なので、これを生かさない手はありません。
ミックの悪ガキチックなイラストから、ちょっとじゃじゃ馬な板なのかな?と思う人もいるかも知れませんが、逆に、とても素直でコントローラブルな板だと思います。テールのルース性についても、振りまわされちゃう感じはなく、滑りながらも軸は板の上に残っていて、コントロール下に置ける感じですから、ルースなフィンと組み合わせで、かなり遊べる動きをしてくれそうです。
今期、怪我からのカムバック後、最初のWCTでいきなり優勝してしまったミックファニングですが、今後の活躍も楽しみですね。
(2005/3/23)
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