第7回 ボトムターンは、ボトムでやろう!
サーファーと言えども、普通の人はほとんどの時間を陸上で過ごすわけで、常に変化する水の上で行うサーフィンは本当に難しいものがあります。ようやく波をつかまえられるようになって、テイクオフ出来るようになっても、細い板の上から落ちないようにバランスを取るのは大変です。なので、初心者の人達は普通、まず、重心を板の真上に置いて、ライディングを安定させることに集中しますよね。
ところが、ある段階を過ぎてターンをするようになってくると、ターンする側に重心をずらさなければなりません。今度は逆に、自分から重心をセンターから移動するわけです。なので、これからボトムターンをマスターしようとする人は、自分から積極的に体勢を変えるんだ!ということを心がけてみてください。それだけで、結構調子良くなったりします。少しずつ、守りのライディングから攻めのライディングに変えていきましょう!(ウッホウ!カッコエエ!!!)
さて、第6回の流れで、まずはきっちりボトムに下りよう、ということになりましたが、じゃあいったいボトムってどこよ?っていう素朴な疑問を持つ人もいると思います。確かに、波のどこかにボトムという線が引いてあるわけじゃないので、明確に把握するのは難しいかも知れません。強いて言うなら、波の傾斜が微妙にフラットになった部分、ということになるのかも知れませんが、これも正確な表現ではないと思います。
ボトムがどこかを知るには、実際に、失速するのを覚悟で色〜んなライン取りを自分で試してみて、時には、これでもか!と思えるほど下におりてみるのが一番だと思います。そんな風にしているうちに感覚的に理解できるようになるので、あまり理屈にとらわれずに、とにかくトライすることが大切です。
ただ、中にはボトムに下りよう!と強く意識しているにもかかわらず、どうしても横に走ってしまう、という人もいると思うんですね。そんな人のために、ちょっとした訓練法をご紹介します。
1.まず、自分の中で可能と思われる範囲で良いので、できるだけラインを下方向に取ります。下に、と言ってもまっすぐ岸側に進むのではなく、いつもの自分のラインよりも下を目指すんだ、という程度のイメージでオッケーです。
2.そのラインで、できるだけターンを入れないで我慢します。途中で、「傾斜のあるところを突き抜けてフラットな面に到達すると、失速してしまうんじゃないだろうか?」という不安が頭をよぎっても、「失速がナンボのもんじゃー!」と思い切って突っ込んでください。傾斜を超えたフラットな部分、実はそここそが深いターンを決めるのに最適な美味しいスポットなのです!考えてみてください。単純に傾斜が付いている面に対してレールを立てるよりも、フラットな面に対してレールを立てる方がイージーじゃないですか?それに旋回性も上がります。つまり、より早くトップに帰れるので、下方向にラインを取っても波につかまらず、ピークに近い、よりタイトなセクションでサーフィンができる、ってことなんです。
3.さあ!次がポイントです!いったいどこまで我慢すれば良いんだろう?ということですが、まずサーフボードのノーズがボトムに達します。次に前足部分、そして最後にテールがボトムに到達します。どこまで我慢するかは、ブレイクの速さにもよるのですが、ここでは、練習のための一つの目安として、サーフボードのテール(後ろ足部分)が、自分的にここがボトムだ!と思えるところに到達するまで我慢してみてください。テールがボトムに到達したら、ターンです。
これまで波の中腹付近を走っていた人や、中途半端にボトムっぽいところでターンしていた人にとっては、かなりの我慢だと思います。ですが、はっきりと「どこまで我慢するんだ」というイメージを持つことで、今まで何気なく早めにターンしてしまっていた癖を、ある程度修正できると思います。
ちなみに、ボードのテールがボトムに達するまで、というのは、あくまでボトムに下りきる感覚をつかむための目安なんだ、ということも忘れないでください。ブレイクのスピードやタイプは常に異なるので、ターンのポイントはブレイクに合わせて変えるのが自然です。絶対にテールがボトムに達するまで待たなきゃ行けない、ということでは全くないですし、一度ボトムに下り切る感覚が身に付いたら、別にこんなことは忘れてしまっても構わないのです。
仮にブレイクの速い波で、テールがボトムに達するまで待つんだ、という意識を持ってライディングしたとしても、実際には、テイクオフした直後に、「こりゃ、抜けるのが難しいわい!」と分かった時点で、おそらく、無意識のうちにラインを修正して横に走ったり、自然と浅いターンで抜けたりしちゃうと思います。なので、そんなときは、身体の自然な反応にまかせて走り抜けてください。上手いライダーなら、いつでもどんな波でも深いボトムターンから、潰されずにトップに帰れる、というわけじゃないので、このあたりは臨機応変でオッケーだと思います。
サーフィンは非常に感覚的なものなので、どこかに明確な目標を持たないと、いつまでも苦手な部分を克服できないまま、何となく乗ってしまい、ヘタをすると、そんな何となく続けてしまっているライディングのために、長いこと上達から遠ざかってしまうことだってあるかも知れません。ですから、無意識のライン取りにまかせないで、意図的に深いライン取りに変更してみましょう。ほんのちょっとイメージを変えてみるだけで、結構大きな成果が得られるかも知れませんよ。
ただですね、ボトムに下り切るまで待つ、と言っても、下り切るまで何もするな、ってことじゃないんですね。上の説明だけだと、まるで、ボトムに達してからいきなりターンに入るように思われてしまうかも知れませんが、実はターンに入る前から、既にターンは始まっちゃってます。
ターンに入る前からターンは始まっちゃってる、って、ちょっとヘンな日本語ですが、次回は、その辺のことも含めて、もうちょっとボトムターンのターンそのものについてお話ししたいと思います。
2005.3.2 ゴーゴー
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